NV食品 賞味期限5年の根拠

NV食品では、専門の検査機関との協力のもとに、以下の検査項目の設定と検証を行い、防災食・非常食としては長い、賞味期限を5年を設定しました。

1.NV食品の特徴

NV食品の製造条件

食品の賞味期限に影響を与える最大の要因は、空気中の酸素による酸化及び太陽光や蛍光灯の紫外線照射により、変色・風味の変質・食品に含まれる脂の酸化によるものです。
上記の影響を防止するために、防災食・非常食であるNV食品では下記の条件にて製造されています。

① 4層アルミパウチ袋の使用
経年劣化に耐え、遮光性があり、酸素を全く透過しない袋を使用しています。
② 窒素置換包装
4層アルミパウチ袋に、下処理、前処理を施した食材・調味料を充填。
その後、袋内の空気を一旦排出した後、窒素ガスを充填して空気を窒素に置き換えした後に密閉・殺菌する工程にて製造しています。

 

賞味期限5年の検証条件

防災食・非常食のNV食品では、以下の根拠を検証することで、賞味期限5年を設定しております。

  1. ① 無菌である事の実証(微生物学的根拠)
  2. ② 経年変化によるNV食品の劣化の確認(理化学的根拠)
  3. ③ 官能検査による評価(客観的根拠)

2.賞味期限5年の策定根拠

虐待(加速度)試験の実施

NV食品の賞味期限を設定するために、日本缶詰協会が設定する賞味期限策定根拠の一つであるアレニウスの式に基づいた、虐待(加熱加速度)試験を実施しました。
(※NV食品では設定温度50℃で実施)

アレニウスの式(アレニウスのしき)

アレニウスの式とは、ある温度での科学反応の速度を予測する式です。
スウェーデンの科学者アレニウスが提唱しました。

物質の反応速度は10℃上がる毎に2倍になるという理論です。

日本では20℃を基準温度として、30℃で2倍、40℃で4倍、50℃で8倍の加速度で物質の反応が進むと考えて検査を行います。

3.賞味期限の確認のための検査

アレニウスの式に基づいて虐待(加熱加速度)試験をしたNV食品の賞味期限を確認するために、下記の検査を実施しています。

 

① 無菌であることの実証

無菌試験(恒温試験および細菌試験)

食品衛生法企画基準において、「容器包装詰加圧加熱殺菌食品」は、成分規格として、「発育しうる微生物が陰性」であることが求められています。通常、容器の密閉性が保たれていれば無菌状態は半永久的に維持されます。

 

② 経年経過によるNV食品の劣化の確認

食品の品質劣化は、温度・湿度・光・酸素等の影響を受け進行します。 NV食品では、東邦微生物病研究所からの提案により、下記の3項目の検査を実施し総合的に判断しています。

① 酸価(AV):油脂の加水分解により生じる値

② 過酸化物価(POV):食品に含まれる油脂が空気中の酸素により酸化されるとあらわされる値

いずれも油脂の酸化度や変質の程度を判定するものであり、酸価は遊離脂肪酸の量を、加酸化物価は加酸化物の量を表す値である。酸価が上昇した食品は、油臭くなるなどの食味に異常が現れる場合があります。

③ PH値:食品のアルカリ性、中性、酸性の程度を知る目安値

酸価、加酸化物価同様、製造直後とそれ以後において数値が大きく変化するという事は、それだけ食品の中で何らかの化学変化を起している証拠であり、把握しておいた方が良いと考えます。

 

③ 官能検査による評価

官能検査(味・臭い・外観)
食品の賞味期限を設定するに当って、最も重要な項目の一つであると考えます。
細やかな色調や風味の変化について数値化することは非常に難しく、食品として可食か否かの判定となります。

4.賞味期限の根拠

NV食品では、下記の条件にて虐待(加熱加速度)試験を実施しました。

保管期間2007年10月~2009年4月末(540日間)
保管条件日本フードマテリアルの所定保管場所で50℃で保管
※アレニウスの式により8倍相当の期間(約4300日)に相当。
※安全係数(0.7)をかけても3000日に相当する

 

上記虐待(加熱加速度)試験を実施した検体に対して、各項目の評価を行いました。

  1. ① 無菌であることの実証(微生物学的根拠)
  2. ② 経年変化によるNV食品の劣化の確認(理化学的根拠)
  3. ③ 官能検査による評価(客観的根拠)

結果、すべての項目をクリアしていることを確認しました。

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