もう古い!?あなたの知ってる防災常識

2015年2月17日

ガソリンスタンド

地震の際に「机の下に隠れる」はもう古い常識!?

自宅にいる時に地震が発生したら、みなさんはどんな行動をとりますか?
そう聞かれた時、おそらく「机の下にもぐり揺れが収まるまで様子をみる」
と答える人が大半ではないでしょうか。
しかし、この常識はもはや危ういのです。

気象庁による震度階の解説でも、
「震度6強以上の揺れでは、耐震性を備えた建物でも壊れる可能性がある」
とされています。
大きな揺れになったら、歩くことはおろか立つことも這うことも難しくなります。
そのため、机の下で揺れが収まるまで様子をみるのではなく、直ちに出入口に向かい
扉を開けていつでも脱出できる態勢になること。
そこまでたどり着けない場合は出来るだけ安全なスペースに移動すること。それが緊急行動の新常識なのです。

「車を路肩に止めて逃げる」も古い?

一般的な防災マニュアルでは
「運転中に地震に遭遇したら、直ちに車を道の左側へ停車しキーをつけたまま車を止め、歩いて避難する」
とあります。
しかし、これも古い常識なのです。
なぜなら全員が左側に車を止めていたら、消防車や救急車などの緊急車両が通行出来ないからです。
では、新常識ではどうなのかと言うと、 上記ケースでの推奨される行動は

(1)前後の車に注意してスピードを落とし、左側にいったん停車
(2)可能であれば横道へ逸れて駐車場か広場へ止める
(3)ラジオ等で災害情報を収集する
(4)連絡先のメモを残し、車検証を持って徒歩で避難する

「ぐらっときたら火の始末」さえも古い?

地震の標語と言えばこれ!という印象をお持ちの方も多いかと思います。
しかし、これさえも「昔の常識、今の非常識」とされているケースの1つなのです。
プロパンガス・都市ガスは通常、室外にガスメーター(マイコンメーター)が設置されており、
震度5強以上の揺れを感知すると、ガスメーターが自動的にガスを遮断します。
また、地震の際は油使用時などに無理に火を止めようとして火傷を負うケースも多くあります。
地震の揺れは、短時間でおさまります。
ガスメーター未設置の場合や、瞬く間に燃え広がる危険性が高い場合を除き
「まず火を消す」ではなく「まず第一に身の安全を確保」
そして、揺れが収まった後に「火を消す」が、新常識と言われています。

意外と知らない通電火災の危険性

同様に火災を防止する意味合いでは、ブレーカーを落としておくことも大切です。
広範囲での停電が起こりうる震災では通電火災の危険性が伴います。
通電火災発生のメカニズムは

(1)停電から復旧した際に使用していた機器に通電
(2)切れたと思っていたトースターや電気ストーブなどの電気製品が再び作動
(3)地震のせいで移動した近くの可燃物に引火

という流れで発生します。

また、電気製品以外の思わぬところからも、通電火災の危険性が潜みます。
地震による転倒や落下で「電気コード」が傷つくと・・・。
通電した瞬間、コードがショートし近くにある燃えやすいものに引火し火災につながる可能性があります。
通電火災による二次災害は非常に多く、
実際、阪神大震災での出火原因の6割近くを占めていたと言われています。
また、最長で震災発生後8日後に通電火災が起こったと記録されており
その「時間差」も認識しておく必要があります。

通電火災を防ぐためには、ともかくもブレーカーを切っておく事が肝要です。
でも・・・実際に地震の際に、忘れずに行えるか心配な方には
地震を感知すると自動的にブレーカーのスイッチが切れる「耐震ブレーカー」を導入するのも手です。
ただ、やはり電気工事を含めて数万円の費用がかかってしまいます。
安価に導入するなら3,000円程度で導入が可能な、地震の揺れによって重りが落ちると
ブレーカーのスイッチが切れるという仕組みの簡易耐震ブレーカーとも言える装置もあります。
日本の様な密集した住宅事情では
自宅だけでなく近隣の方とも協力していずれかを導入しておくのが安心と言えます。

危険じゃない!?
実は安全な「ガソリンスタンド」

街中にあるガソリンスタンド。
地震災害時には、備蓄されている石油に引火したら大爆発してしまうのではないだろうか?
と思ってしまう方が多いと思われます。
しかし実はガソリンスタンドこそ意外にも街中でも最も危険度の低い場所であり、
周囲が延焼しても焼け残るほどに火災にも強い場所だったのです。

ガソリンスタンドは消防法や建築基準法の厳しい制限をクリアしており
地下にあるガソリンタンクはたとえ地表面に炎が燃え広がっても引火しないように
厚いコンクリートで覆われています。
また、建物も一般住宅よりはるかに強度の高い構造となっています。
さらに、ガソリンスタンドの周囲は耐火性能の高い壁の設置が義務づけられていますので、
ガソリンスタンドの高い天井の下は、実はとても安全な避難場所になります。
実際に阪神淡路大震災や新潟中越地震においてもガソリンスタンドは
一件の火災事故は発生していないことがその証明です。
加えて、ガソリンスタンドには必ず消火器具やジャッキ等の機材も備わっており、
火災の延焼を食い止めたり、倒壊した家屋の下からの救出などにも役立ちます。
最近では自動体外式除細動器(AED)も用意されている所が多く、
実は緊急時には大変頼りになる場所だったのです。

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